Splunk

スプランク
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横河電機株式会社様

IA業界の製造業が取り組むDevOpsにSplunkを採用
変更履歴と障害情報とを紐付けて要因を特定し
開発の迅速化と製品クオリティの向上を実現
Before
  • エラーが発生しても問題箇所を迅速かつ正しく把握することができない
  • 品質データが共有されずにExcelファイルに閉じ込められ可視化されない
  • 障害情報の分析に時間がかかり、要件や分析軸の変更対応が困難
矢印:横
矢印:縦
After
  • データの可視化により、バグ発生を抑制し製品クオリティを向上していくための基板が実現
  • 変更履歴と障害情報とを紐付けし、障害発生原因のファイルを迅速に特定
  • 全データを取り込み、後から意味付けできることで、要件や分析軸の柔軟な変更を実現
船木 陽氏

横河電機株式会社
IAシステム&サービス事業本部
システム開発センター
システムソフトウェア技術部
課長船木 陽氏

多田 哲氏

横河電機株式会社
IAシステム&サービス事業本部
システム開発センター
システムソフトウェア技術部
グループリーダー多田 哲氏

藤原 匠氏

横河電機株式会社
IAシステム&サービス事業本部
システム開発センター
システムソフトウェア技術部
チームリーダー藤原 匠氏

IA業界で先駆的なDevOps導入
問題の発見と改善サイクルが定着

横河電機株式会社(以下、横河電機)の IA(生産制御)事業では、石油、化学、鉄鋼、製紙、ガス、電力、食品、医薬品などさまざまなプラントにおいて工場内の生産を監視・制御する生産制御システムや制御機器を提供している。

中でも、独自のデジタル制御技術とノウハウの粋を集めた世界最初の分散型制御システム(DCS)の「CENTUM」(センタム)は、1975年の発売開始以来、世界100カ国以上に、累計2万7000システムが採用されている旗艦システムだ。プラントなどの制御設備は数十年も使い続けられるため、そのライフサイクルに合わせて歴代のCENTUMも一貫して互換性を保ち、最新の技術も絶え間なく取り入れながら柔軟に進化し続けているのが特徴。それが国内外のユーザーから厚い信頼を得ている根拠となっている。

特に注目すべきは、IA業界の製造業としては先駆的なDevOps(開発と運用の相互協力による迅速化・高品質化・高効率化を目的とした開発文化の改善活動)を取り入れたソフトウェア開発に取り組んでいること。IAシステム&サービス事業本部 システム開発センター システムソフトウェア技術部 課長の船木 陽氏は、DevOpsを取り入れた背景について次のように語る。
「私たちのDevOpsは、アジャイル開発で用いられる一般的なDevOpsとは少し異なり、開発品質を優先しユーザーが期待するものを提供する目的のDevOpsだと捉えています。IAメーカーである当社がDevOpsに取り組んだ理由には、世の中の開発トレンド動向に敏感な技術者が社内に多く、保守的な開発に最先端の取り組みを融合させようというマインドをもっていたからでしょう。そのおかげで、より早く問題点に気付き、改善につなげるサイクルが社内に根付きつつあります」

草の根的な情報交換が行われるほどSplunkは人気のツールに

しかし、5年前から取り組んできたDevOpsも新たな節目を迎える。テストの自動化やCI/CD(継続的インテグレーション/継続的デプロイ)などに取り組み、一定の成果が確認できたものの、次の目標を見失っていたという。IAシステム&サービス事業本部 システム開発センターシステムソフトウェア技術部 グループリーダの多田 哲氏は、「DevOpsに取り組むには多数の関連ツールを活用する必要がありますが、それぞれが何を行おうとしているのか、エラーが発生してもどこで起きているのかを迅速かつ正しく把握することができない状況にありました」と当時の状況を振り返る。また、本来ならさまざまなメトリクスを完全に把握して、悪い箇所の気付きを促したいのだが、品質データを部門の中だけでしか保有しておらず、共有されていない上に、Excelファイルに閉じ込められていて、可視化されていないことが問題となっていたという。

そこでIAシステム&サービス事業本部 システム開発センターでは、マシンデータ分析プラットフォーム「Splunk Enterprise」(以下、Splunk)を活用。バージョン管理システムからのCSVデータを活用したファイル変更履歴の可視化や、品質データ解析のための集計作業などをトライアルした。

実は横河電機ではこれが初めてのSplunkではない。5年ほど前にWebアクセスログ解析をSplunkで実現したことを機に、その後さまざまな部門でSplunkを活用する取り組みが広がり、利用シーンは10件以上にも及んでいる。

IAシステム&サービス事業本部 システム開発センター システムソフトウェア技術部 チームリーダーの藤原 匠氏は、「社内では異なる開発部の間で草の根的な情報交換も活発に行われるほどSplunkは人気があり、もはやある種のコミュニケーションツールのようになっています。さらに、2017年2月にマクニカネットワークスのオンサイトトレーニングを受け、Splunk活用のレクチャーを受けたことから、CENTUMのソフトウェア開発データの投入にもトライしてみようと考えたのです」と説明する。

同年5月に実機検証を実施した結果、開発者が変更したファイルの数を可視化するシステムや、Excelのマクロを使い数日かけて行っていた品質データの解析作業を自動化するシステムなどが実用化でき、一定の評価が得られたことから、正式導入に向けて活動を開始した。「当社では障害情報をデータベースに蓄積していますが、何か分析するには設計に時間がかかるほか、要件が変わったり見たい軸を変えたりする度に対応が大変でした。Splunkはデータなら何でも取り込める上に、後から意味づけできるため、最初の設計は不要で、見たい要件が発生した時点で解決できるので大きな可能性を感じました」と藤原氏は述べる。

CENTUM
横河電機は、独自のデジタル制御技術と経験、ノウハウの粋を集めた世界最初の分散型制御システム(DCS)である「CENTUM」を1975年に発売を開始しました。発売以来、世界100カ国以上、累計27,000システムが採用されています。

DevOpsとSplunkを取り入れ思いも寄らない価値が生まれる

その後、IAシステム&サービス事業本部 システム開発センターでは、開発者が変更したファイルの週次の集計や、海外の開発拠点で行われているファイル変更量の推移、障害のライフサイクルを可視化するダッシュボードなどを次々と開発。また、バージョン管理システムの中にある変更履歴データと障害情報データベースのデータとの紐付けをSplunk上で実施した。

今後は、障害を起こす原因となったファイルを迅速に特定できるよう可視化することによって、開発スピードをアップし、バグ発生なども抑制できるようにすることで、製品クオリティの向上も実現していく考えだ。

また、複数あるDevOps系ツールのログデータもSplunkに投入することも検討し、現在どこで、何が起こっているのかをほぼリアルタイムに把握できるダッシュボードの作成も計画しているという。

藤原氏は、「現在は開発部にフォーカスしたデータしかSplunkに入れていませんが、今後はフィールドやお客様側で起きているクレーム・インシデント情報なども全てSplunkに集約していけば、障害のライフサイクルのスコープがさらに広がり、新たなインサイトが生まれるでしょう」と期待を込める。「Splunkを扱えるようになったことで、日々さまざまなデータと向き合って、何か面白い解決方法が見出せないかを常に考える状況になりました。DevOpsに取り組む一人のエンジニアとして、自動化の次に来る新しいツールを手に入れることができ満足しています」(藤原氏)

一方、多田氏は、Splunkの最大のメリットは柔軟性にあるという。「特に当社の製品は寿命が長いため、開発環境自体も息が長く、昔一生懸命作ったExcelのマクロや、自作のシステムなどが数多く存在します。これは日本企業に共通した課題でもあります。今回のSplunk導入でそうしたレガシーシステムも取り込めることが証明できたことで、やはりデータを活用するためにはSplunkは欠かせないツールだと実感しました。日本企業こそSplunkの強みが活かせるのではないかと感じています」

そして船木氏は、DevOpsを軸にした開発のモダン化に大きな可能性を感じているという。「製造業では直接関係しそうもなかったDevOpsとSplunkを取り入れたことで、新たなコミュニケーションが生まれ、思いも寄らないさまざまな価値を生み出せるようになりました。これからは堅い製造業の常識を良い意味で壊していくような、楽しみながら開発を進めるマインドを持つことが大切ですね」

横河電機の新たな中期経営計画では、自社およびお客様の生産性向上を実現するため、デジタル技術を最大限に活用したアーキテクチャーの構築に積極的に取り組むことが表明されており、自分たちの部署の業務という観点に留まらず、開発部門と一緒に横河電機の価値をより高めていくための機能の実装・品質の改善をしていく文化が浸透しつつある。

その柔軟で飽くなきチャレンジを促進するSplunkは、もはや欠くことのできないインフラとして同社に定着したといえるだろう。

User Profile

横河電機株式会社
URL http://www.yokogawa.co.jp/
1915年創立。電気計器の国産化の先駆けとして事業を開始し、計測、制御、技術情報を軸に、最先端の製品を産業界に提供し、社会の発展に貢献。時代によって変わるニーズを敏感に読み取り、自ら変革を遂げながら成長を続け、今日では制御分野における世界のリーディングカンパニーの1社に数えられている。2015年に創業100年を迎えた同社は、より信頼のおける産業界のパートナーとして豊かな社会の実現に貢献するとともに、高付加価値を提供できる企業へと飛躍しようとしている。