特集

最新のIT技術情報や旬な話題をお届けいたします

クラウドの時代、複雑化する運用管理。ITサーチが、トラブルを未然に防ぐ!

キャッチアップ

国内でも本格活用期を迎えたクラウド・コンピューティング。単に仮想化技術によるシステムの統合にとどまらず、クラウドのメリットを最大限享受するための実践的な取り組みがはじまっている。一方、サーバやストレージ、そしてネットワークなど、仮想的なレイヤが新たに加わることでシステムの管理が煩雑になってしまい、これまで以上に運用に手間がかかってしまうケースも見られるようになってきた。今回は、「ITサーチ」という新しい手法を活用し、クラウド環境を効率的に運用・管理することに成功している一例として、クラウド型マーケティングプラットフォーム「スマートセミナー」を提供する株式会社シャノン 技術統括部 Platform Technologyチーム インフラストラクチャ エンジニア 藤倉 和明氏に詳しく話を聞いた。

企業のマーケティング活動をサポートするシャノン

「日本におけるB to Bマーケティングは未開の地。優れたマーケティングを展開する海外の企業と比べて利益率が低く、効率化できる余地は大きい」---セミナー・イベントに特化したマーケティング分野のリーディングカンパニーとして大きな注目を集めている株式会社シャノン(以下、シャノン)では、クラウド型マーケティングプラットフォーム「スマートセミナー」を提供している。

スマートセミナーは、セミナーの運営フローを劇的に効率化する機能を備えており、煩雑な作業を解消すると同時に、セミナーを本来あるべき姿である「戦略的なマーケティング活動」に変えるサービスとして、200社以上の企業で利用されている。

「現在も機能の充実を図っており、常に最新の機能とサービスをご利用いただけるクラウドサービスとして提供しています」(藤倉氏)。

クラウドサービスならではの運用管理に関する課題とは

スマートセミナーは、クラウドサービスなので目的に合ったサービスを、低コストで迅速に提供できる。

「たとえば『INTEROP TOKYO 2010(Interop Tokyo 2010実行委員会主催、主催者発表の来場者数131,771人)』でも、前年度と来場者数に大きな変化は見られないのですが、サイトへのピーク時のアクセストラフィックは1.6倍増となっています。このような状況を察知せず、万が一、来場者の登録システムが利用できなくなってしまったり、パフォーマンスが落ちたりしてしまえば、スマートセミナーをご利用中のユーザ企業様だけでなく、セミナーやイベントに申し込まれるお客様にもご迷惑をおかけすることになってしまいます。そのため、適正にシステムを運用することは当社の最大の使命です」(藤倉氏)。

INTEROPでも使われたシャノンのクラウド型マーケティングプラットフォーム「スマートセミナー」

INTEROPでも使われた
シャノンのクラウド型マーケティングプラットフォーム「スマートセミナー」

ITサーチエンジンを導入し、効率的に運用管理の情報収集ができる環境を整備

シャノン 藤倉氏

シャノンでは、このようなシステム運用管理の課題を改善するために、ITサーチエンジン「Splunk(スプランク)」を導入。効率的に運用管理の情報収集を行う環境を整えた。

「Splunkを利用するようになってからは、リアルタイムかつ欲しい形式で運用管理の情報を取得できるようになりました。たとえば、特定のドメインでDBに問題不具合があることもすぐに発見できるようになりました」(藤倉氏)。

藤倉氏が特に強調するのは、Splunkの使い勝手。アプリケーションやサーバ、ネットワーク機器から出力されるログデータ/コンフィグレーションファイル/トラップデータ/アラート/メッセージ/スクリプト/コマンドなど、運用管理に必要な情報が自動的に取り込まれインデックス化されることから、検索エンジンでキーワードを検索するように知りたい情報を、自由自在に取得できる点を高く評価している。

「時間単位でログを検索できる機能が、問題箇所を発見するのにとても役立ちます」(藤倉氏)。

運用管理におけるセキュリティの問題点も解消

さらに、セキュリティの側面からもSplunkの導入効果は高いと藤倉氏は評価している。

「これまでのようにシステム運用者がログを抽出・転送しなくても、開発者自身がSplunkにログインしてレポートを見たり、安全にログの抽出や保管ができたりするようになりました。ログのやりとりがなくなったので、セキュリティ上の問題点も解消されました。

しかも、システムにログインしなくてもログ情報を取得できるので、エラー箇所を見つけたらその日のうちに修正することも可能なので、緊急事態にもリアルタイムで対応できるようになり、お客様からのクレームも減りました。監査会議中に参加者全員でSplunkの画面を見ながら問題点を洗い出し、その場で原因を探り、その場で対策を指示できるようにもなりました」(藤倉氏)。

クラウドの時代、Splunkのさらなる活用に期待

藤倉氏は、Splunkの今後のさらなる活用にも期待を寄せる。

「今後、スマートセミナーのヘルプデスク窓口でもSplunkを利用できるようになれば、これまですぐには返答できなかったシステムの稼働状況や復旧予定情報を、その場で確認してお客さまに伝えることができるようにもなるはずです。Splunkの使い勝手はとても優れているので、このような幅広い活用方法があると考えています」(藤倉氏)。

Reported by Yasumasa Konno, Writer

いつか見た景色 from Staff's Albums