イベントレポート

マクニカネットワークスが出展したイベントのレポートをお届けいたします

キャッチアップ 「Macnica Networks DAY 2009」潜入レポート

キャッチアップ

台風18号が全国に猛威をふるう生憎の空模様の下、品川にある東京コンファレンスセンターで開催された「Macnica Networks DAY 2009」。セッション会場や展示スペースには2010年のIT業界を占う意味でも貴重な新製品や最新トレンドが集結し、全国から集まったユーザやインテグレータの興味を引く様々なものが紹介された。そんなMND2009の会場で多くの人を集めた新製品やソリューション、海外のCIOを招いての注目セッションなど、MND 2009を徹底的にレポートする。

技術と人がリンクする場「Macnica Networks DAY 2009」

今年で第四回目となるMND 2009。基調講演を含めた実践的な19のセッションを中心に、新製品など様々な製品が展示ブースにて紹介された。今年のテーマは「技術と人がリンクする場 ~Good Technology、Good People.」で、目先のコストだけを意識したIT投資ではなく、経済状況にも左右されない根幹となる“支え”を見極めてもらうことが目的となっている。宮袋 正啓代表取締役社長はMNDを「経済情勢が混迷する中でも、攻めのIT投資を行う今がチャンスなんだ、という気付きを感じてもらえる場にしてもらいたい」と語る。特に、海外の新しいテクノロジーを紹介しながら、そこに評価検証のノウハウをあわせて提供できるという同社のバリューを多くの来場者に知ってもらう場として期待されている。

「経済情勢が混迷する中でも、攻めのIT投資を行う今がチャンスなんだ、という気付きを感じてもらえる場にしてもらいたい」と語った、マクニカネットワークス 宮袋正啓代表取締役社長

「経済情勢が混迷する中でも、攻めのIT投資を行う今がチャンスなんだ、という気付きを感じてもらえる場にしてもらいたい」と語った、
マクニカネットワークス 宮袋正啓代表取締役社長

そんなMND 2009の最初を飾る基調講演は、IT投資を戦略的に行う立場にあるCIOのあるべき姿を語った「CIOへの提言~イノベーションの創出」だ。IT投資をいかに行うべきかを考える場として、会場のあちこちで熱心に耳を傾ける来場者の姿が見られた。また、前回同様に実践的な展示やセッションが幅広いジャンルで展開されており、単なる展示会にとどまることなくビジネスの可能性を広げるきっかけを与えてくれるものだった。新たな時代の幕開けとなるデジタルサイネージの可能性や統合管理の難しいログに関する新たなインテグレーション、サイバー犯罪や脆弱性対策に効くセキュリティ対策の手法など、そのジャンルは多岐に渡っている。また、米ベリサイン社のログ活用の実情など先進的な海外の事例が紹介されたセッションでは、1日75GBにも及ぶログファイルのインデックスを作成し有効利用するなど、ログ活用の重要性を改めて再認識することができる内容に。さらに、セッション会場の外には講演内容に合わせた展示ブースがあり、たくさんの来場者が各ブースの担当者に質問できるコーナーを設置。セッション終了後には展示ブースに人がごった返す場面も見られた。台風の影響で開始当初は出足が鈍かった来場者も、回を追うごとに人垣が増えていくなど、システム最適化に関する来場者の関心の高さがうかがえる。

海外パートナーとの強力タッグも!関心の高かった注目セッション

ここで、注目を集めていたセッションのいくつかを紹介しよう。まず、基調講演では株式会社NTTデータ経営研究所の三谷氏がCIOの役割について触れ、現状では維持管理に対するIT投資がほとんどで、経営に貢献するような大きな効果が体感できないスパイラルに陥っている状況だと分析する。特に印象的だったのは、「投資に対して全体最適の観点から濃淡をつける」という言葉だ。これは、投資の全体額だけを見るのではなく、どんな分野に投資を行うのか、まずはしっかりと色分けを行い、その中で最適な投資を行うべきという考え方のこと。また、成功している企業は顧客満足度の向上に寄与する部分など“攻めのIT投資”を積極的に行っているというデータを提示、単にIT部分をコスト削減の手段として判断しがちな経営者に警鐘を鳴らしていた。また、投資のためには効果の可視化をきちんと行うことが必要だが、「社長とのコミュニケーションを円滑にするための道具」として割り切ることも重要だという。この効果の見える化が行われることで、投資の是非が企業として判断できるようになるわけだ。

基調講演「CIOの提言」を講演したNTTデータ経営研究所 三谷氏

基調講演「CIOの提言」を講演したNTTデータ経営研究所 三谷氏

他にも、前述した米ベリサイン社のSean Delaney氏が語るログの統合活用事例も大変興味深いものだった。同社が使っているログ・ITデータ統合活用ツール「Splunk」は非常にユニークで、ご存じの通りネットワークやDB、アプリケーションから出力されるログは、全て形式が異なっている。これらを統合的に管理するためにはアダプタなどで変換したりスクリプトによって対応せざるを得なかったりするのが一般的だ。Splunkは検索エンジンのようにインデックスを作成するという独特のアプローチで、各種ログを変換することなくそのまま一元的に活用できるようになる。このSplunkによってあらゆるログを解析し、デジタル証明書の配信や認証サービスの提供を安全・確実に行えるようになった同社は、顧客満足度を向上させることに成功したという。Delaney氏は自らを“ログの大ファン”だと評し、「真実はログファイルの中に必ず存在している」という持論を展開、ログに関する愛着は相当なものと感じる場面も。

キーワードセッション「Splunk>Live!in Tokyo 【米国事例】」を講演した米ベリサイン社のSean Delaney氏

キーワードセッション「Splunk>Live!in Tokyo
【米国事例】」を講演した米ベリサイン社のSean Delaney氏

また、最近ではサーバ仮想化技術に注目が集まり多くの企業で導入が進んでいるが、今回新たなアプローチでデスクトップにおける仮想化を行うことができる製品が紹介された。事前登録で好評だったため、今回のセッションで唯一1日2回開催されることになったデスクトップ仮想化だが、今回紹介された「VDESK」はワークスペースバーチャライゼーションというアプローチが売りとなっている。従来のデスクトップ仮想化と異なり、VDESKはクライアントPCのOSのみで仮想マシンの上にゲストOSが必要ない方式を採用している。これは、ユーザ環境であるワークスペースをカプセル化することで、完全にOSとワークスペースを切り離すことができる新しい技術。そのため、USBメモリ上やネットワークストレージ上など様々なエリアにデスクトップ環境を持ち運びできるようになる。海外のコールセンター事例でもシンクライアントと比べて15%までコスト圧縮に成功、大きな効果を上げているという。また、今回はVDESKを提供している米RingCube Technologies社のCEOであるPete Foley氏が来日し、セッションの最後に挨拶を行うなど、海外との強力なパートナーシップを堅持している同社の強みが表れていた。

  • キーワードセッション「Splunk>Live!in Tokyo 【米国事例】」を講演した米ベリサイン社のSean Delaney氏

    仮想化セッション
    「ワークスペース バーチャライゼーション」
    にてコメントをよせる
    RingCube社 CEO Pete Foley氏

  • キーワードセッション「Splunk>Live!in Tokyo 【米国事例】」を講演した米ベリサイン社のSean Delaney氏

    統合セキュリティゲートウェイセッション
    「エンタープライズセキュリティが
    次世代UTMに託された理由」
    にてコメントをよせる
    SonicWALL社 Vice President & General
    Manager Douglas M. Brockett氏

「新しい可能性を感じる」展示ブースで聞かれた来訪者の声

今回は展示ブースでも新たなタイプのデモが行われていた。前述したSplunkの特設コーナー「Splunk>café!」では、大きな液晶モニターにSplunkの画面を映し、その場でログの検索や統合活用の方法が聞けるというもの。参加者からの質問をその場で受けたり、要望にあわせたデモを行ってみたりと、他の参加者も自由にその内容を聞くことができる、インタラクティブなコミュニケーションエリアだ。セッションが終わるたびに人だかりができており、担当者いわく「事前にSplunkを調べてきた方もいて、メモ帳に質問内容を事細かに書き出し、設定や運用の方法などより現場に即した内容をお聞きになる方もいらっしゃいました。」とのこと。すでに営業訪問を希望する来場者もいたとのことで、ログ管理の課題とその新たな解決策に期待を持っていることがわかる。

展示ブース内の特設コーナー「Splunk>café!」は多くの来訪者で賑わった

展示ブース内の特設コーナー「Splunk>café!」は多くの来訪者で賑わった

また、総合受付のすぐ近くでは、新たなメディアとして可能性が広がるデジタルサイネージを体感できるコーナーを設置。大きな液晶テレビの上にはカメラ付きのボックス「Allio」を設置、画面を見ている人の属性を顔認証技術で判断する視聴率測定ソリューションにも多くの来場者が集まっていた。カメラは125度もの広い角度で人物を特定し、しかも画面を見ている人の視線の動きまで識別できるようになっている。ちなみに、デモは男性向けのコンテンツを映しだしていたため、女性がその画面を見ていたとしても視聴率には反映されない設定に。「画面から目をそらすとカウントされない、ターゲットと違う人が見ても視聴率に反映されないなど、効果測定という面でもこれまでにない新しいメディアの可能性を感じる」と語るインテグレータの方もいた。

新たなメディアとして可能性が広がるデジタルサイネージの体感コーナー

新たなメディアとして可能性が広がるデジタルサイネージの体感コーナー

他にも展示ブースが配置されており、各ブースには説明する人が待機していた。この展示ブースの中央にはコーヒーをセルフサービスで入れられるスペースがあり、コーヒーを片手に展示ブースをゆっくりと巡る人もちらほら。セッション中はほとんど来場者がいない展示ブースも、セッションが終わるたびに多くの人で溢れかえっていた。また、気軽に参加できる企画として「100年に一度の不況はホント!?」と題し、肌で感じる景気動向を投票してもらうクイックボード投票コーナーも併設。投票者はポラロイドカメラでの撮影サービスがあるという試み。「本当に不況だ!」「不況だと感じることもある」に投票した人が圧倒的に多く、現在の景況感の厳しさを物語っている。

展示ブース内の特設コーナー「Splunk>café!」は多くの来訪者で賑わった

※気軽に参加できる企画として登場した、クイックボード投票コーナー
「100年に一度の不況はホント!?」(写真:左)
※展示コーナーの中央にはコーヒーをセルフサービスで入れられるスペースも(写真:右)

セッションが終わるたびに多くの人で溢れかえった展示コーナー

セッションが終わるたびに多くの人で溢れかえった展示コーナー

最後には、同社の担当者やセッションを行った講師、来場者を含めた懇親会が催された。セッション受講時とはうって変わり、全体的には和やかな雰囲気の中で生の情報交換や人材交流が行われていた。マジシャンが各テーブルを回ってテーブルマジックを行う催しや、抽選会では、“特別な時間への誘い”として、リッツカールトンでのディナー券や男性も使えるマンダラスパ体験プレゼントなど、参加者に飽きさせない様々なイベントも実施。台風に見舞われて交通機関が乱れるという不運にも関わらず、多くの来場者に技術と人がリンクする場を提供することができたMND 2009は大盛況のうちに閉幕した。


和やかな雰囲気で生の情報交換や人材交流が行われた懇親会

和やかな雰囲気で生の情報交換や人材交流が行われた懇親会

懇親会には、マクニカネットワークスの担当者やセッションを行った講師も参加した

懇親会には、マクニカネットワークスの担当者やセッションを行った講師も参加した

Reported by Hirokazu Charlie Sakai, Writer

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