(C)Macnica Networks Corp.
issue date: December 1,2008


メールアーカイブコラム

電子メールアーカイブ&バックアップ
―Mimosa NearPoint―

はじめに
 前々号前号とメールアーカイブの必要性とテクノロジーについてコラムを執筆しました。
  現在、アメリカにおいては、グループウェアとしてExchangeが70%以上のシェアを目近にしています。筆者は日本でも近い将来、Exchangeサーバ普及していき、これに伴いExchangeサーバ対応のメールアーカイブシステムはより一層重要性・必要性が高まるではないかと考えています。
  今回はいよいよ弊社取り扱いのMimosa Systems社製、Exchangeサーバ専用メールアーカイブ製品Mimosa NearPoint(以下NearPoint)について、詳しくご紹介していきます。
メールアーカイブに求められること

まずは、以下のグラフをご覧ください。

■メールアーカイブシステムに対する要求
メールアーカイブシステムに対する要求

 このグラフは、弊社が今秋実施した、Exchangeサーバ管理者、Exchangeサーバへ移行をご検討中の企業システム管理者の皆様を対象として行ったキャンペーンにおけるアンケートの回答結果を集計したものです。このうち、特筆すべき3つの項目について、若干考察を加えておきます。

法的な証拠を確保できる
  いわゆるコンプライアンスニーズになります。全体およそ40%のお客様が該当します。ただし、メールのアーカイブのみでコンプライアンスニーズを満たすことができるのか?という疑問は残ります。たとえば、メールの監査をしていて特定の人のアリバイを確認するためにはスケジュール表が必要になりませんか?もしくは、連絡帳に記載されている送信先にはどのようなものがあるか?など。実際コンプライアンス目的でアーカイブを監査する場合には上記のような付帯情報も必要ですね。
とはいっても、メールアーカイブに対し、法的証拠として大きな期待役割が求められていることが読み取れます。
電子メールによる情報漏えい防止
  「コーポレートガバナンスの観点で効果的」と並んで2番目に多く挙げられましたが、実はアーカイブが電子メールの情報漏えいを防止するというのは本来の機能ではありませんね。たとえそのような機能が付いているアーカイブ製品があったとしてもオマケ程度で、特化した製品にはかないません。これはあくまでもアーカイブによってメールを監視されているという“抑止力”と考えたほうがよいでしょう。
トラブル時の復元が可能
  メールサーバがクラッシュしてもアーカイブをしておくことで復元が可能、ということでしょう。ここで、データの保存という点において気をつけておきたいのは、メールアーカイブとバックアップは異なる目的で行われる、ということです。
メールアーカイブ メールをデータとして保存し、必要に応じて参照・検索が可能
バックアップ メールサーバ全体をイメージとして保存し、メールサーバの復旧の際には最終バックアップポイントまでは戻すことができる

メールアーカイブの場合はメールデータのみの保存で、スケジュール表・連絡帳などはアーカイブできません。バックアップの場合にはメールサーバを復旧することはできますが、1日1回のバックアップであれば最大24時間のメールデータが失われる可能性があります。

  このメールアーカイブコラム初回でもお話したように、メールアーカイブは昨今、コンプライアンス・内部統制や、訴訟等の万が一のリスク対策のために必要とされています。よって上記のアンケート結果は、おそらく多くのメールシステム管理者の方にご納得いただけるものではないでしょうか。
NearPointのテクノロジー
 上記のような、コンプライアンスを初めとしたメールアーカイブへのニーズの高まりに対し、NearPointではどのような対応ができるのでしょうか? NearPointならではのメリットについても探りながら、詳しく見ていきましょう。

まず、NearPointのテクノロジーは以下の図で示すことができます。

■Mimosa NearPoint アーキテクチャ
Mimosa NearPoint アーキテクチャ
メールアーカイブのフローとしては以下のとおりになります。
1).Exchangeサーバの現在の状態をコピー(初回のみ)
1. NearPointサーバ+SQLデータベースを構築する。
2. ExchangeサーバからNearPointにExchangeデータベース(.edb、.stm)をフルコピーする。
3. Smart Extractという方法でメールやその他のExchangeデータがヘッダー、本文、添付ファイルなどの要素に分解される。
4. アーカイブ検索用のインデックスが作られ、3.でメタデータ化された要素ごとの紐付けがされる。
5. メタデータはストレージに格納される。
2).Exchangeサーバへの差分の更新(定期スケジュール)
1. NearPointがExchangeサーバが生成するトランザクションログを収集(トランザクションログシッピング)
2. NearPoint上でトランザクションログをリプレイ
→この時点でメールの送受信、フォルダの移動、スケジュール表のアップデートなど
の差分が1.のオリジナルデータに適用されます。
3. 更新された情報に基づいてインデックスが更新され、データはメタデータとしてストレージに格納される。

また、NearPointでは以下のようなメリットがあります。

Exchange上のすべてのデータが収集されるので、メールは外⇔内のみでなく、Exchangeを通る内⇔内メールを含めたすべてのデータが取れる。
→よく質問があるのが、“削除されたメールはどうなるのか”というものがありますが、削除されたメールは“削除済みフォルダ”に移動され、アーカイブに残ることになります。
メールアーカイブにあたって、Exchangeに対してはトランザクションログのコピーしか発生しないため、Exchangeサーバに負荷をかけることがなく、 NearPoint導入のためにメールサーバの構成変更や増強を行う必要がありません。
シングルインスタンス(分割されたメタデータのうち、重複データを保存しない)により、ストレージの使用量を軽減できます。

  また、Exchange上のデータをNearPointですべて持っているため、万が一Exchangeがクラッシュした場合には、Exchangeをインストールした同じコンピュータ名のサーバを準備いただければ、NearPointからExchangeを復旧することができます。
 しかも、ダイナミック・トランザクション・ログシッピングを利用すれば、トランザクションログができるたびにNearPointがとりにいきますので、リカバーポイントとしてはExchangeがクラッシュする直前、という運用ができ、D to Dでのリストアのため、テープからバックアップを戻すよりも高速に行えます(リストア単位はExchange単位、ストレージグループ単位、メールボックスグループ単位、メールボックス単位、メッセージ単位)。
  つまり、NearPointはExchangeのアーカイブとバックアップの二役を実現するものであり、Exchangeのバックアップシステムの導入コストを抑えることができますので、トータルシステムとしての投資を抑えることが可能です。
クライアントにアーカイブデータを公開する?
 メールボックスからあふれたメールや、保存しておきたいメールはクライアントPCにアーカイブが取られますね。しかしながら、PCがクラッシュしてしまうとそのアーカイブデータは紛失してしまうことになります。そこで、せっかくアーカイブサーバがあるのであれば、そのデータをユーザに公開してしまうことで、クライアントアーカイブの運用をする必要がなくなるのではないでしょうか。
  商談の中では、アーカイブデータの公開に否定的なお客様もいらっしゃいます。理由としては、クライアントがアーカイブを利用する際にWebブラウザを立ち上げる必要があったり、専用のオプションを購入し、クライアントPCにエージェントを導入する必要があったりするためです。
  NearPointは標準でクライアントPCにアーカイブを公開する機能を持っています。画面としては以下のようになります。

■フォルダー階層構造のビュー
フォルダー階層構造のビュー
他にはないフォルダ階層構造ビュー
ポイントインタイムビュー
監査担当者のメールボックス横断ビュー

  見た目はまったくOutlookと同じで、クライアントが利用に戸惑う、といったこともないでしょう。NearPointはメールボックスごとにアーカイブをしますので、たとえば、村上には村上のメールボックスのアーカイブを参照する権限のみ与えておきます。しかしながら、管理者はすべてのユーザのメールボックスを参照する権限を設定すればすべてのアーカイブデータが閲覧でき、検索はメールボックスを横断して行えます。その方法を応用すればマネージャが自分の部下のメールアーカイブを参照することも可能ですね。(双方にとってあまりうれしくないことですが)
  クライアントがもっているアーカイブデータもNearPointにマージすることが可能で、アーカイブデータを継続的に管理することができます。


  さて、次号では実際にNearPointを利用されているお客様の事例をご紹介します。導入に至った経緯、導入までの作業、導入してからの運用など、お客様のリアルな声をお届けしたいと思います。
  また、Mimosa NearPointについてぜひ話を聞きたいというお客様は、こちらまでお問い合わせください。




● お問い合わせ先 ●
マクニカネットワークス株式会社 LANchBOX編集
E-mail:
TEL:045-476-1973